先読みの剣士:剣崎 賢

 地元の剣術流派を伝える家の次期当主。
 日本人らしからぬ蒼い眼をいつも不機嫌そうに眇めている、硬質な雰囲気の無愛想な青年。
 奔放なセイバーに悩まされつつも、彼女とともに街を襲う災いに立ち向かう。


略歴

 私立煌星高校に通う三年生で、新当流の流れを汲むとされる剣術の流派を伝えている家の跡継ぎ。
 家業もあり部活には通っていないが、「伝統ある家を継ぐ立場であるのだから、地元で出来る限りは最良の結果を出すべきである」との考えから、せめて勉学はと優秀な成績を保っている。

   ある時実家の道場にいつの間にか落ちていた小聖板を拾い、紆余曲折のはてにセイバーを召喚する。  聖板戦争について知った彼は、友人や家族の居る街を守るため、また無為な死者が出るであろう戦争を止めるために、セイバーとともに聖板戦争へと参戦した。

「聖板か。俺の眼のようなものもあるのだから、そんなものもあるんだろうな」
「俺はお前たちが何を求めてこの戦争に参加しているかなんて知らない。
 だが――この街に、俺の友人や家族に手を出すというのなら、今ここで討つのみ!」


人物

 容姿としては、不機嫌そうに眇められた蒼い瞳の三白眼が何よりも特徴的。また、表情がほとんど変化せず、非常に無愛想で、物事に動じないように見える。
 しかし家業にも勉学にも真面目に取り組んでいる様子はよく知られており、無愛想ながら真剣に相手をしてくれることから交友関係は広い。

 実際の性格としては、やや真面目で正義感は強いが比較的普通な人間である。
 無表情だったりするのは魔眼の影響であり、なるべく外部刺激に心を向けないようにして生きてきたから。普通に恋愛だってしてみたいし、彼女だって欲しい。初恋もしておらず、厳格な家柄で育ったこともあって女性との付き合いは苦手であるのだが。

 セイバーとの関係は良好で、奔放な彼女に振り回されつつも「案外悪くない」と楽しんでいる。

「セイバー、お前が聖板に何を願うのかは知らない。
 だが、お前がこれを悪事に使うような奴ではないことくらいは分かる」
「おいこらセイバー!現代の服を着たいのは分かったが、合わないんだから俺の服を着るな!
 って、ああもうだからって褌とサラシでうろつくな端ない!自前の服でも着てろ!」


能力

 戦闘スタイルとしては、未来視の魔眼と剣術を組み合わせた接近戦が主。
 短時間先の未来を見ながら戦うことが出来るため、近距離戦闘では、身体能力の差が絶望的でない限りは大抵の相手に勝ちを拾うことができる。これに集中思考を組み合わせることで、木刀での打ち合いならセイバーが相手でも数分もたせられるとのこと。

 ただし、接近戦は得意でも遠距離戦は苦手。一応、攻撃のラグがあるため未来を見れば回避は容易なのだが、こちらから攻撃する手段が無いので勝ち目がない。


行動指針

 基本的には学校を休んで市街をパトロールしている。教師には家業がどうのとか言ってごまかしており、成績の維持と引き換えに許されている状態。
 家族には詳細を伏せつつ状況を伝えており、セイバーとともに見回りをすることを認めてもらった。もともと魔眼についても知っているため、不思議現象に寛容だったことも僥倖だったといえる。

 時折セイバーのための買い物などもしており、案外状況を楽しんでいると言えなくもない。