【欲深き魔性の獣】長谷琉斗
表向きは中堅商社の万年係長、しかしその正体は『グリード』の異名を取る魔術師。
魔術の根源の追及のため、その過程で必要となったものの入手のためには手段を選ばず、
数多くの悪事に手を染め、多くの人間を不幸に陥れてきた。
しかしある日、彼を恨む魔術師と交戦し、瀕死の重傷を負う。
その時走馬灯のように彼の脳裏をよぎったのは、見知らぬ世界に立つ自分の姿だった。
その「自分」は今までの彼のように悪行の限りを尽くし、
「自分」とその妻の子のクローン人間を量産するという方法までして根源に至らんとしたが、そのクローンに取り込まれる。
肉体を失うも、やがてクローンの精神を徐々に支配、その身体を触媒に蘇るつもりだったが、
妻の魔術によって魂を叩き出され、長年追ってきた魔力を宿す男に封じられた上、
最終的には見ず知らずの男の『氣』に握り潰されて、無様に「その世」から消え去った。
――ビジョンはここで途切れた。
「平行世界のグリード」の最期を、「この世界のグリード」は目の当たりにしたのである。
……奇跡的に怪我から復帰してからの彼はこれをきっかけに反省。
今ではすっかり毒も抜け、会社を辞めて石枝市に移住、静かに魔道研究を重ねている。
のち、悪名高き魔術師たる彼の元に聖板戦争の参加証――小聖板が届けられるのは、ある意味必然の事であった。
■人物像
一人称:私(素の時は「俺」) 二人称:君(素の時は「お前orテメェ」) サーヴァント:特になし(不特定)
「欲しいから手に入れる――それだけの事だ。
己のサガに抗いながらの生に、価値なんてないだろう? えぇ?」
落ち着いた物腰に狡猾な頭脳を潜ませる食わせ者。己の利益に執着し、そして極度の蒐集癖を抱えた物欲の権化。
テンションが上がると非常にガラが悪くなり、獰猛な本性を露わにする。
一応更生したためその凶暴さを人に向ける事はなくなったが、欲に忠実な性格は相変わらず。
魔術で複製した世界の秘宝や珍品、サブカルチャーのグッズも大量に貯蔵しては悦に入っているとか。
ちなみに純粋な日本人ではなく、「長谷琉斗」という名も数ある偽名の一つに過ぎない。曰く「本名は日本語で発音しにくい名前」との事。
■戦闘スタイルと聖板戦争における方針
魔術師らから奪い、自らに転写した魔術を使用するのが主な戦法。
手札となる術を消費しつつ相手の術を奪う事で、遣り繰りしながら立ち回る。
理論上無限の戦術を持つが、拠点に帰って奪った術を『複写』しなければ一発だけのいわゆる使い捨てコピーとなるので、
如何に強力なものを入手し温存出来るかが鍵となる。
例えるなら「アイテムを1つずつしか持てない縛りのローグライクRPG」。
彼を魔術で倒すのは非常に困難。
初手で不意打ちでもしなければ、放たれた魔術は吸収し覚えられるか、投げ返され強烈なカウンターを貰う事になる。
しかし接近戦での攻撃手段に乏しく、魔力を介さない戦闘になると途端に不利となる。
戦うからには勝ちを狙っており、魔視の魔眼で捕捉した強大な魔力の持ち主を優先的に潰していく。
基本的に単独で行動するが、互い(主に自分)の得になると判断すれば、他のマスターと連携を取る事もあり得る。
サーヴァントは戦闘で役に立たないので、普段は引っ込めている。
聖板にかける願いはハッキリと定まってはいないが、嘗て己の欲のために利用してきた者達への償いに使えればと思っている。
■サーヴァントとの関係
資金源。
或いはダークホース。有用であると見抜き、毒こそ吐くが無碍に扱ってはいない。
■イラスト、小説の二次創作使用
どんどん使ってやってください。
「欲には限りが無い。しかし、欲に溺れた者の惨めな末路を……私は知っている」
「俺に出来る償いなら幾らでもする。……それだけの事はしてきたんだからな。
――だが、この命だけは絶対にくれてやれねぇ!! 生きて、やらなきゃならねぇ事が山ほどあるんだよ……!」