天才少女:一 零

 電子の海を水着で渡る蒼髪の少女。
 電脳世界に入り込んだが出てこれないので、出る方法を模索中。


略歴

 石枝高校の1年生にして、人類の限界を超えた天才少女科学者。入学直後から絶賛行方不明中。
 「普通の高校に入学した天才」として有名だったが、「入学直後に消えた天才」として更に有名になった。
 その後「彼女をコンピュータ室で見た」だの「映画の背景を歩いていた」だのと言った怪奇現象を訴える生徒が現れ、『石枝高校七不思議』のひとつに数えられることになっている。

 実際のところは消えたわけではない。
 なんとなく入り込んだコンピュータ室で聖板を拾い、説明を読んでなんとなく理論を思いついき、なんとなく実行したら自己の魂を物質化することに成功し、第三魔法の使い手となって電脳世界に取り込まれたのである。
 挙句の果てになんか出れなくなっており、目下のところ脱出方法を片手間に考えつつ電脳世界をふらふらとさまよっている。
 小聖板そのものへのハッキングをしてサーヴァント召喚システムを利用しようかとも思ったが、今のところ芳しくはない。
 ちなみに、道連れ仲間を増やそうと彼女なりに魂の物質化理論を文書にまとめてめぼしい知り合い科学者に送りつけたものの、誰も理解できなくてふてくされている。

 「さーゔぁんと? 聖板? ……ひらめいた!これを応用して私の魂を……んー、できた!わたしすごい!
  …………んー?あれー、でれないー』

 『らいだー、お前のその宝具とやらでわたしは出れないの?
  え、宝具がつかえない? ん、んー……役立たずー』


人物

 ずば抜けた頭脳の持ち主であり、理工学系(特に情報系)の学問に関してはおよそあらゆる人類をぶっちぎった才能を持つ。
 しかし真正の天才としては珍しいことに、その人格は概ね常識の範疇に収まる。浮世離れしたマイペースではあるが、フィクションの天才にありがちな気狂いじみた言動などは少ない。
 基本的に善良で、例えば殺人や傷害などは自分でもしないし他人にもさせないように行動する。
 可愛い物より機能的なものが好きで、そのため飾り気に欠けているというイメージを持たれがち。
 料理はせず、掃除やら洗濯やらは家電任せ。食事は適当にその辺で買ったものと栄養サプリメントで摂る。現在はその必要さえないのだが。


能力

 頭がすごく良い。
 理系が得意で文系が不得意。現代文はそれなりに解けるのだが、古文や漢文は壊滅的。
 使わないものに興味が出ないらしく、もし古文を使わざるを得ない状況であれば結構できるようになると思われる。

 電脳世界から出ることができていないため、現実への直接的な干渉力はほぼ皆無。
 電脳世界内においても幾つかのコードキャストっぽいマクロを作ってはいるが、使い道があんまりないので微妙。
 ちなみに一番最初に作ったマクロは水着の生成。

 『魔法使い(うぃざーど)?確かに今ははっきんぐをしていると言えなくもないけどー』


行動指針

とりあえず電脳世界から出るために聖板を獲得すべきか悩み中。だって戦えないし。
ただ、なにやら月の方に非常に巨大な情報構造体がありそうだと感知しており、そちらに強い興味を示している。
月に行くために必要な諸々を調達すべく、ライダーをこき使う日々。

『ん、なんかすごいでっかい情報構造体をはっけーん!三次元座標でー……月?
 んー、なにこの防壁、かったーい!』

『「宝具でぱそこんを撃ち出せば月まで届く?」ってばかー!むりー!』