※サーヴァントの真名が書いてあるので注意 『で、あるか!』 詳細設定 企画エントリーシート+ ・人物  戦国ネタが絡むと暴走する歴史オタのちょっとイタい女の子。それ以外は明るく元気な、年頃の普通の女子高校生…だった。   今は数々の修羅場を潜って、多くの志ある人々の影響を受け、正義感の強い娘になっている。     織田信長に会いたい一心で第三次聖板戦争に参加はしたけれど、結局召喚できたサーヴァントは別人。怒りのあまり八つ当たりでサーヴァントをボコりまくる。   ならば聖板に願って信長に逢おうと考え、戦いを通じて知り合った目取真やタイターら仲間と共に、聖板取得を目指す。   だが戦争終盤、巨大な魔術組織同士の勢力争いに巻き込まれ…もはや聖板どころの話では無くなってしまう。   徐々に拡大してゆく戦火の中、犠牲になって散ってゆく罪無き人々を数多目撃してゆく内に―――法子は自分の為ではなく、人々を守る為の戦いをするようになる。   信長に会いたい気持ちが無くなったわけではない。しかし今は、この惨劇を少しでも止めるのに自分の魔術が役立つかもしれない。   タイムマシンを操る未来人・タイターやその他の志あるマスター達との出会いが、彼女の独りよがりだった心を大きく変えたのだった。   やがて三次聖板戦争は最終局面を迎える。天射市を滅亡させるだけの強大な力を持つマスターやサーヴァントが複数現れ、   それらの大規模な破壊行為を阻止せんと、何人もの英雄勇者たちが挑み、その多くが倒れて死んでいった。   法子たちもまた同様に、巨人群を操り暴虐の限りを尽くす凶悪なマスター・施恩院垣丸との戦いに身を投じる。   戦争を戦い抜いて力をつけた法子や目取真、タイター達だったが、垣丸とそのサーヴァント・デーヴァダッタは格が違った。   激戦の末になんとかデーヴァダッタは撃破するも、仲間達はほぼ壊滅状態。ボロボロの彼女を嘲笑うように垣丸は巨人を引き連れ、その場を去る。   巨人は直後に更に強力な他サーヴァントに倒され、垣丸自身も正しき心を持ったマスター達の共闘に敗れたらしい。   もっとも、残された法子にそれを知る術は無く。共に戦った仲間のサーヴァント…特に仲が良かったヘイエの死は、彼女の心に大きな傷と深い悲しみを残した。   そんな憎い敵に、見逃してもらう事で生き延びた屈辱。人々の命を歯牙にもかけぬ、魔術組織への怒り。   それらをどうする事もできない無力な自分への、絶望。悔し涙を一粒こぼした法子は、やはり生き延びたタイターにこう願う。  『 タイムマシンに乗って、もう一度この聖板戦争をやり直したい。救えなかった命を、今度こそ救いたい 』…と。   戦闘でタイムマシンが損傷した事、天射周辺の時空が過密した魔力の影響で不安定である事を理由に、タイターは時間遡行が危険であると止める。   しかし、そんな彼の制止を振り切って、法子と目取真はタイムマシンを起動。戦争の始まったその日へと、タイムスリップを敢行した。   ところが―――。   航時中、時空間の狭間において突然煙を吹くタイムマシン。直後にコントロールを失って爆発、遂には墜落するように時空の穴へと落ちこんでしまう。   その際にタイターとは離れ離れになってしまい、意識を失った法子と目取真が目を覚ましたのは―――見知らぬ土地だった。   後に彼らは知る事になる。時空の迷い子たる彼らが辿り着いたのは、天射市ではなく…自分達がいた世界とは微妙に異なる世界。   ―――次なる法子の戦いの場は、平行世界の石枝市。彼女の第四次聖板戦争が、ここに幕を開けるのである。     ※藤原信長、タイター(グレートローニンタイターΩ)、目取真、リン・ヘイエ、垣丸、デーヴァダッタは同じく国巣作成のキャラ。    データについては前回の第三次聖板戦争参照。   ※タイターのタイムマシンは戦国時代にタイムスリップできる程の時間遡行能力を有してはいない。よって、    これで織田信長に会うという選択は残念ながらできない。   ・方針(聖板戦争での立ち回り方) 先の戦争で受けた心の傷から、信長に会う為にあれだけ欲していた聖板戦争自体に、強い嫌悪感を抱くようになる。  それは戦争を運営する魔術組織に対する敵意となって現れ、その目的がどうであろうと彼らの活動を妨害し、被害を受ける人々を救助しようとする。  今回遂に召喚に成功した、サーヴァントの織田信長(っぽいオッサン)と感動の対面をし、彼の力を借りて魔術組織『 霊長総軍 』に戦いを挑む事を決意。  共に平行世界に流れ着いた第三次戦争の戦友・目取真に加え、霊長総軍を裏切った忍者高校生の藤八水、謎の仮面戦士タイダー、  そして法子を含むそれぞれのサーヴァントと手を取り合い一致団結。その名も『 目取真チーム 』を結成し、今度こそ仲間を、人々を守ろうと固く誓う法子であった。   ・戦闘スタイル(強み・弱点含む) 魔術・偶像重身を使用して数分の間劣化サーヴァント・信長に変身し、攻撃をしかける…というのが前回までのスタイル。   しかし、この方法はなりきり変身を続ける事で演じたキャラクターに影響され、自己を喪失してしまうという危険性が発覚。   ちょうど役者が演技から抜け出せなくなり、日常でも役柄にままに行動してしまうように…。   このままでは信長化してしまう所を、三次戦争で知り合った同系統の術を使うサーヴァントに修行をつけてもらい改善。   完全に変身せずとも、その能力を行使できる『 信長魔術 』という偶像重身の簡易版を完成させる。   一方で、完全なる変身の方は数十秒間に限定して技を放つ時のみにするよう改良。『 信長重身 』『 魔王重身 』と名づけた。   危険な長時間の完全変身を封印した事で、魔力消費量も抑えられ極めて効率的にはなった…しかし法子の姿のままで戦うようになったので、   変身して前に出て戦うのではなく、魔術による後方支援を主とする戦闘スタイルに変えざるを得なくなっている。   完全変身中での戦闘では必要としなかった、術を行使する際の詠唱・精神集中もいちいち個別に行わなければならなくなったので   その分の隙も生じるようになっている。   ・戦闘時相性の悪い相手・良い相手 前回の戦争時よりも更に魔術師的な戦闘スタイルに移行したので、単純な接近戦に弱くなってしまった。   懐に潜られたら危険なので、高い敏捷性をもって接近してくる相手には警戒が必要である。   逆に接近戦を得手とする仲間がいれば弱点を補ってくれるので、回復・防御・遠距離攻撃の術で多芸に援護ができる。   ・性格的に相性の悪い相手・よい相手   当初は自分の望みを叶える事しか頭に無かったが、三次戦争を戦い抜いて正義の心に目覚めた法子。   平気で一般人を戦いの犠牲にする無神経な人物、積極的に他者を害する人物、目的の為に手段を選ばぬ人物…などには嫌悪感を示す。   また個人ではないが前回の戦いの影で暗躍していた『 万霊の筆 』やその他の魔術組織にも強い怒りを持っているので、  『 霊長総軍 』もまた彼らと同様に人々の命を塵芥のように扱う、許せぬ連中だと敵視している。   その他いわゆる歴女なので、好みの時代出身である戦国武将のサーヴァント達には好印象を抱く。サインまでねだる。   また基本はオタなので、同じくオタ属性のある相手には親近感を抱くようだ。 ・サーヴァントとの関係   前回のサーヴァントとの険悪な関係から一転、憧れの織田信長に会えた…と信じた法子は嬉しさのあまりデレデレになってしまう。   確かに最初は、自分の思い描いていた信長のイメージと違う…と多少のガッカリ感はあったものの、直ぐ様忘れて懐きだすのであった。   人目も憚らず甘えた声でしなだれかかり、新妻のごとき献身ぶり。頭を撫で撫でしてもらい、うっとりと頬を染めて目を潤ませる。   よく見りゃただのオッサンなのに、妄想補正で素敵なおじさまに見えてしまう…。   法子が好きな目取真がショックで寝込む程の二人の熱々ぶりは暫く続き、法子がおっさんに初めてをあげる…とか言い出すのも時間の問題かと思われた。   だが戦争中盤で遭遇した戦国武将サーヴァント達は、口々におっさんが信長と思えない事を告げる。   以前から幾許か持っていた法子の疑惑も段々に大きくなり、次第に彼女はおっさんに対する信頼を失ってゆく。   色褪せた日々の甘い思い出。徐々にぞんざいになってゆくおっさんの扱い…もはや法子は彼が信長であると信じてはいなかった。   結局、今回も信長召喚は失敗してしまったのだ。この落胆が、後々面倒な事態を引き起こすのだった。 ・チームの仲間たちとの関係  ★目取真重雄 ⇒ 前回からの戦友。最初はちょっとキモい奴と思ったが、オタクどうしでウマが合いすっかり仲良しに。          異性でここまで仲良くなれた相手は初めてであるが、恋愛感情はまったくない。          八水と共に彼を奉り上げ、リーダーに据えて目取真チームを結成する。          今回、彼の自分に対する秘められた想いを知り、大いに戸惑う。  ★藤八水   ⇒ 平行世界の新しい仲間。目取真とは正反対のイケメン、成績優秀スポーツ万能、話上手でおまけに強い。          しかしオタクな自分とはまったくタイプが違うと感じ、初めのうちはやや距離を置いて接していた。          やがて心を許してゆき、良き友達に。サーヴァントとの事で受けたショックを慰めてもらう内に、          八水の事が好きになってしまう。それは法子にとって初恋であった。  ★タイダー  ⇒ ピンチの時に助けに来てくれるスーパーヒーロー。そして、大切な仲間。          法子はタイダーの正体を前回の戦いで出会い、平行世界に来る途中はぐれてしまったジョン=タイター(グレートローニンタイターΩ)であると確信している。          目取真と法子がかくも正義の心に目覚めたのは、三次戦争でタイターと出会ってその影響を受けたからである。          お人よしで失敗ばかりしているドジな男だが、法子も目取真も内心では彼を兄のように慕っているのだ。  ★ディオゲネス ⇒ チームリーダーである目取真が大切に扱っているから我慢はしているが、正直嫌いである。           下品な上に不潔、たまにしゃべっても意味不明。古の賢者らしいが、どう見てもそうは思えない。  ★織田教長  ⇒ サーヴァント。上記参照。  ★徳川家重  ⇒ 法子は家重がバカ殿であったという事を知識として知っており、徳川家より織田家が天下人に相応しかった…と口にしてしまった事で          出会っていきなり家重と大ゲンカ。が、八水の取り成しもあって仲直り。女の子同士すぐに仲良くなって、          まるで姉妹のようにじゃれ合う。家重は妹分だと思ってたが、後に姉ぐらいの年齢と判明し複雑な気分に…。  ★アニー   ⇒ 前回からの仲間。彼女がサーヴァントではなく、タイターの使い魔である『 金星人オーソン 』であった頃からの友人。          おっとりで優しい雰囲気の彼女を法子は気に入り、その天然ボケぶりをからかったりして親しくつきあっていた。          前回の戦いで彼女が死亡したと思った時は涙にくれたが、こうしてまた再会できた事をとても喜んでいる。          今回、アニーには恋愛相談の面で色々と助けてもらう事に…。  ☆藤原信長  ⇒ 三次戦争のサーヴァント。既に戦死。邪険に扱い過ぎた事を、今では後悔している。  ☆林黒児(リン・ヘイエ) ⇒ 三次戦争でのチーム仲間。既に戦死。友達であり、魔術の先生であり、その生き方に憧れていた。  ☆八っつぁん(八戸太郎) ⇒ 三次戦争でのチーム仲間。既に戦死。彼の訛りなどを笑っていたが、その愛情深い性格に幾度も胸を打たれた。  ☆ジョン=タイター(グレートローニンタイターΩ) ⇒ 三次戦争でのチーム仲間でリーダー。同じく前回の戦いを生き残ったが、平行世界に来る際の事故で行方不明に。  ☆スペースブラザーズ   ⇒ 三次戦争でのチーム仲間たちでタイターの使い魔。金星人オーソンの他、火星人ファーコン、土星人ラミュー、グレイの四人。                全員、前回の戦いで死亡したと思われていたが…。 ・クロスオーバー的関係 ※一方的な国巣の妄想であり、各作者様の許可を得ていない非公式設定です 《三次聖板戦争》  ■立花道雪 ⇒ 第三次聖板戦争で遭遇、会えた嬉しさに戦国武将である彼にサインをねだる。その舞い上がりっぷりに周囲はドン引き。         羨ましさが暴走して道雪のマスターの柏葉ローラに暴言まで吐く始末、彼女のイタタぶりが存分に発揮された一幕であった。         同じチームのヘイエもアイドルであるローラに対抗心を燃やし、棘々しい態度を取った為に彼らと気まずく別れる。         せっかくスーパーアイドルと知り合えたというのに、目取真の落胆は大きかったという。 ■由良妙印尼 ⇒ 戦国最強の婆さんに出会えて大感激。マスターのクライヴ共々、自分のいるタイターチームにしつこく勧誘した。          が、色々あって結局彼らとは別々の道をゆく事に。終盤に再会して共闘した事もある。          彼女の孫である甲斐姫の活躍や、名前の似た戦国九州最強婆さん・妙林尼の話をして盛り上がったらしい。          猛者である彼らを仲間にしていれば、チーム壊滅も回避できたかもしれない…。  ■安倍晴明  ⇒ 法子の属するチームのリーダー・タイターがとある複雑な事情により知りあった相手、晴明。          聡明な彼の知恵と陰陽道の力を頼みにして、度々仲間たちとアドバイスを受けに赴く。          …が、法子のサーヴァントである藤原信長は、祖父の藤原道長に仕えていたというこの伝説の大陰陽師を従えたくてたまらない。          藤原一門の名と太政大臣の地位をかけ、あの手この手で晴明に働きかけるが失敗。仲間全員に怒られる。  ■四季条梓希 ⇒ 彼女の存在を巡り、法子の属するタイターチームは内部で一悶着あった。しかし梓希本人は法子らとは顔見知り程度。          タイターとスペースブラザーズは一応、梓希からお友達認定を受けている。彼女と四次で出会う事はある、のか…?  ■イェリン  ⇒ まだタイターと会う以前、目取真らと共に交戦した経験あり。四人がかりで挑んだが倒せなかった最初の強敵。          イェリンが別に悪人でもないと解った上に、最後までやったらこっちの被害が大きいと判断し休戦、和睦。          その後何度か会い、顔馴染みになる。彼女の人捜しを手伝って街を回ったこともあり。          法子は勝手に友達になったと思っていたが、あちらは別に知り合い程度の認識のよう。  ■ミラ=アニウス ⇒ ホホロウシュの発生させた霧露帝釈天網の魔霧を攻略するため、霧の魔術を操るミラの力を借りようと接触。            ところが面倒くさいからと協力を断られ、ミラは霧にまぎれて遁走。みんなで彼女を捕まえようと追いかけっこが始まる。            その一件以来、ミラからはうっとおしい苦手な相手だと思われているらしい…。  ■斎藤浩志  ⇒ 戦争序盤に拠点にしていた安ホテルの隣にあるコンビニの店員。妙に印象に残っているが、客と店員以上の会話をした事は無い。          そういえば、夜行った時に店内に吸血鬼っぽい雰囲気の男が雑誌立ち読みしてたような…。  ■有馬中 ⇒ 戦争序盤で彼女に襲撃され、鬼種としての凄まじい力を目の当たりにして恐れをなし撤退。タイターらを仲間にして後も、度々交戦する。        何度か戦い、一進一退の攻防(何回かこっちが逃げたけど)を繰り返す内に妙に親しみが湧くようになる。        その後は幾度か共闘して強敵と戦う事に。助けた事も助けられた事もある。ある時、紅赤朱の力とこれまでのいきさつ、彼女の聖板への願いを聞き、        同情してあっちが引くくらいに目取真らと号泣した。  ■キズナ ⇒ 仲間と共に何度か共闘し、悪党マスター・サーヴァント達を撃退した間柄。出会って当初は法子の甘さ、未熟さに対してかなり手厳しい態度を取られた。        そんな百戦錬磨のキズナの凛々しさに、すっかり魅せられてしまう。藍澤薫と並んで、法子の理想。少しでも早く彼女達に近づきたいと思っている。 ■藍澤薫 ⇒ 仲間と共に何度か共闘し、悪党マスター・サーヴァント達を撃退した間柄。 彼女とそのサーヴァントには窮地を幾度も救われている。        聖板戦争を数度に渡って戦い抜いたベテランであり、大人な雰囲気を漂わせた薫は憧れの女性の一人である。        仲間の目取真にとっても薫は憧れであるので、二人の間でその名前は度々話題に上る。  ■リィサ  ⇒ 中盤あたり、その友達の焔条陽介も含め仲良くなって友人に。テロリストの錬金術師エルネストとの戦いを巡って、彼らに一時協力する。         そのまま行けば法子たちも対エルネスト&リシュヤシュリンガ戦に参戦していたはずだったのだろうが、その前に施恩院垣丸にチームが壊滅させられた為に         応援に行く事は叶わなかった。平行世界に来て後もリィサと焔条達はエルネストを倒せたのか、気になっている。  ■弓月瑠奈 ⇒ 同じ天射第二高校の先輩。美人であり気も強く、陸上部で活躍する瑠奈は学校の有名人。当然法子も彼女を知っている。         特別スポーツができるわけでもないオタ娘の自分とは、別世界の人だ…と思っているので特別交流はない。         法子は瑠奈が自分を知らないと思っているが、瑠奈はたまたま法子の顔と学年を知っている。       《四次聖板戦争》  知り合ってゆくのはこれから。 ・聖板にかける願望   織田信長に、会いたい。   ・セリフ 『人間五十年ぇーん! 夢幻のごとくなりぃーっ!』  『 …えっと、信長さん…です、よね? やっと、やっと会えた…!』 『 えへへ〜…信長さまぁ〜☆ あぁ幸せ…。』  『 もういいよ、嘘なんでしょ。知ってるよ、おじさんが織田信長じゃないってことくらい 』  『 え、あたしが好きって、冗談じゃなく? てゆうかさ、樽着て言うセリフそれ…。』  『 ねぇ藤くん。あたし、あなたの事…す、す、好き…なのーっ! 』   ・イラスト・小説などの二次創作使用の可否   かまいません。 ・その他自由スペース     《魔術師・小田吉法子のデータ》   『起源』  憧憬  『魔術系統』表演魔術  『魔術属性』火  『魔術特性』重身  『魔術回路』質:D 量:C -------------------《法子の物語》----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 憧れの戦国武将に会いたい―――子供の時からそんな夢想ばかりしていた歴史オタの法子。その戦国武将とは、あの織田信長の事である。   発端はまだ彼女が小学生の頃、演劇好きの両親の勧めで子役劇団に所属していた法子はある時、民放テレビの時代劇ドラマ『NOBUNAGA』に出演が決まる。   法子の役は織田信長の娘の一人(次女の冬姫)で台詞も無かった。だが初のテレビ出演で緊張から涙ぐんでしまった彼女を、   主演の信長役の俳優・江口光博は優しく頭を撫でて慰めてくれたのだった。子役は中学に入る前にやめてしまったが、   やがて役者と『 織田信長 』のイメージは淡い思い出の中で混ざり合い、信長への思慕の念、憧れへと変わってゆく。   そして信長への興味から戦国時代、戦国時代から日本の歴史へと興味は広がってゆき、高校に入る頃には法子はすっかり重度の歴史オタクになっていた。   ある時、法子が所属していた地方劇団の座長が旅先で大怪我をして入院。両親の演劇仲間で子供の頃からのつきあいもあり、   慌ててお見舞いに駆けつける。そしてそこで法子は知るのだった。世界の影で行われている、魔術による戦いを…。   座長の怪我の原因―――それは彼が参加し敗退した、第一次聖板戦争。座長は友人である法子の両親にも内緒にしていたが、   若い頃にフランスでの演劇修行の際に知り合った魔術師から、魔術の手解きを受けていたのである。   彼の修得した魔術とは表演魔術。物語の登場人物を役者である術師が演じる事で、その役柄の能力を再現する術であった。   妻の半身不随を治す為に聖板の取得を望んだ座長だったが、序盤、早々に敗退(シモヘイヘの狙撃によるものだったとか)。   病院のベッドの上で苦しむ座長は、死を覚悟し無念の思いから、娘のようにかわいがってきた法子に戦争と魔術の真実を語る。   …しかし奇跡的に座長は回復。その後は劇団にも復帰し、いつか再び聖板戦争にリベンジしようと鍛錬を開始する。   そんな座長に懇願し、法子は魔術を学ぶべく彼に弟子入り。基礎を学んだ後は独学で、自分なりの表演魔術を追求していった。   結果、強い憧れを持つ織田信長になりきる事によって姿を短時間、信長に変えるという高等魔術を完成させるのである。   (これは彼女の起源である『 憧憬 』が作用した事が原因であると思われる)   …法子はさも魔術に興味を持ったように語り、座長から魔術の手解きを受けたのだが、その関心は別の所にあった。   それは彼の口から聞いた聖板戦争―――その歴史上の英霊を呼び出して戦うという、サーヴァントシステムに対してである。   この方法を使えば、自分は憧れの織田信長に逢えるのではないか…? そう思った彼女はいつか小聖板を入手し聖板戦争に参加するべく、   魔術修行と情報収集を開始。もちろん危険だと止められないよう、先生である座長には真の目的は秘密にした。   そうこうするうちに江板市で第二次聖板戦争が勃発。座長は魔術師達のネットワークから情報を入手すると、さっそく急行。   それを聞いた法子も江板に向かうが、二人とも小聖板を得る事はできず…結局徒労に終わってしまう。落胆した座長は気持ちが萎えたのか、   もう聖板を望む気も失せてしまい、魔術と決別。法子も彼からそれ以上魔術を学ぶ事ができなくなってしまった。   しかし以前に座長のツテで入手していた魔道書を隠れて研究するうちに、未熟ながら才能があったのかそこそこのひよっこ魔術師ができあがる。   法子は諦めてはいなかった。次の聖板戦争にこそ参加し、必ず織田信長を召喚するのだと固く心に誓った。 そしてその刻、第三次聖板戦争の日がやってくる。戦場となるのは法子の家から電車ごく近い距離にある海上都市、天射市!   運命を感じた彼女は手製のコスプレ衣装を身にまとい、準備万端で天射へと駆けつける。   そこでついに念願の小聖板を入手し、万感の想いと願いをこめて織田信長召喚を試みる…。彼女にとってはこの瞬間がクライマックス、   小聖板こそが願望を叶える聖板なのだ。しかし―――――――――。  『 のほほほ。まろを呼び出すとは娘、いとをかし 』現れたサーヴァントはひと目で信長ではないと確信できる、下ぶくれの男!   その雅な雰囲気を漂わせた男の正体は、平安貴族『 藤原信長 』…織田信長は自分を藤原氏の末裔と称し、藤原信長を名乗っていた。   すなわち、同姓同名の別人が召喚されてしまったのである。   法子のショックは極めて大きなものであった。この日の為に魔術を磨き、準備してきたというのに…現れたのがマロ。   無事に信長が召喚された後は、その野望を叶えてあげようと聖板取得の為共に戦うつもりだった。だが、彼女の聖板戦争は開始直後に終わったのだ。   さあ、いざ聖板を得ようでおじゃる――――――空気も読めず語りかけてくるウザイ白豚を張り倒し(ひどい)、天射の安ホテルの一室のベットに寝転がる。   この上は戦争を棄権し、次回の聖板戦争に賭けるか。いや…この戦争を主催しているという魔術組織に接触し、なんとか加入して召喚の技術を教えてもらえないか。   そんな彼女は更に、もうひとつの選択を視野に入れる。危険過ぎて自分には無理だと思っていた、聖板の取得による願望成就…。   大怪我で苦しむ座長の姿が脳裏に浮かぶ。この戦いは遊びではない。それでも、それでも法子は信長に会いたかった。   魔術組織への参加と聖板入手。この二つの目的を胸に、彼女は戦場へと足を踏み入れる…!   ―――――――甘かった。楽観的だろうとは解っていたが、聖板戦争は法子のような駆け出し魔術師が、一人で戦い抜けるほど甘くはなかった。   初戦、たまたま遭遇した他マスターとの戦いで、相手サーヴァントに恐れをなした藤原信長が逃亡。   一人残された彼女は魔術で必死に応戦するも、相手にならず叩きのめされる。恐怖のあまり身が竦んでしまった彼女を物陰に連れ込み、乱暴しようとする敵マスター。   あわやという所で勇気を振り絞って出てきた藤原信長の加勢により、なんとか気をそらし逃亡に成功する。   無力な自分への怒り、サーヴァントへの失望と感謝、はじめての実戦の怖さ…すべてがない交ぜになってパニックを起こし、   ホテルの部屋に籠もり一人ガタガタと震える。暫くして心もようやく落ち着き、そばのコンビニ(店員は斎藤浩志)で食料を調達した帰り…  『 あなた、魔術師ね…サーヴァントを呼びなさい。じゃ、勝負しましょ 』   現れたのはテレビで見た昔のアイドルのような格好をした、美しい女性。歳は自分と同じくらいだろうか…?   しかしその眼差しは見た目にそぐわぬ老獪さと凄みを持っている。間違いない、サーヴァントだ…!   織田信長に逢うというその一念で自らを奮起させ、今度こそ勝利する為に逃げようとする藤原信長を引きずって戦いを挑む。   前回は初の実戦の緊張で素早く行使できなかったが、『 偶像重身 』の魔術を発動させた法子は信長化し、一瞬相手を追い込む事に成功。しかし…。  『 驚いたわね。小娘の分際で、あたしの降神付体と同じような術を使うなんて…。いいわ、ご褒美に見せてあげましょう 』   相手のサーヴァントが使ったのは、まさに法子の使う偶像重身と瓜二つ。段違いなのはその精度、威力、そして様々な物語の登場人物に連続で変身できるという事。   西遊記や水滸伝、封神演義のキャラクターに次々変わって攻撃され、圧倒的な実力差で手も足も出ず敗北する。   先だっての戦いの恐怖が蘇り、気迫負けした法子(と藤原信長)は戦意喪失。へなへなと腰が抜けて座り込み、   涙で頬を濡らしながらみっともなく命乞いをする。そんな法子にいささかの同情もなく、冷酷に彼女と藤原信長にトドメを刺そうとする相手…だったが。  『 待って…待ってくださぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいぃぃ!!!!!!!! 』   とつじょこだまする奇声。相手サーヴァントの背後から奇妙な影が飛び出し、法子の前に立った。  『 し、師匠ぉぉぉ!!!! どうか、この二人を助けてあげてくださいませッ。この男・目取真重雄、一生のお願いでございますッッ!!! 』  『 はァ!? 何言ってんのこのデコ!! こんな弱い奴らいいカモでしょうに!? せっかく魂手に入れられるチャンスなんだから!!! 』  『 やむを得ません、かくなる上はッ…令呪を以って命ずる! リン・ヘイエよ、この場でス、ストリップを――――――― 』  『 ギャー!?!? こらこら何させんねんアイドルやぞワシ―――――!!! やめりゃいいんでしょ!!! おぼえてなさいクソガキャー!!!!! 』   …現れたメガネをかけた学生服の少年の名は、目取真重雄。今まで戦いに参加せず、後ろで見ていた女性サーヴァントのマスターであった。   リン・ヘイエというそのサーヴァントを必死で止めた事によりその怒りを招き、ボコボコと殴られ見るも無残な有様となって転がる目取真。   欠けた歯でなんとか笑顔を作り、彼は呆然とする法子に語りかける。『 あなたは悪人ではなさそうです…私達の、仲間になってくれませんか? 』   かっこよさの欠片もない、珍妙な見てくれの少年…だが助けられた恩もあり、不思議と愛嬌も感じて思わず彼女はうなずいてしまった。   目的は協力して聖板を得る事だが、一般人に迷惑をかけるような戦いは極力しないこと。   悪行を平気で行うようなマスターやサーヴァントを、率先して狙ってゆくこと。そんな取り決めを交わしながら、二人の共闘関係が成立する。   ぶーぶー文句を垂れるヘイエを尻目に、こうして、目取真との腐れ縁がはじまったのだ。   結論から言えば、目取真&ヘイエ組との共闘は、彼女にとって大きくプラスとなる良き選択だった。   目取真は同じくオタク気質であり、少々変態的な性格ではあったが歴史マンガなどもよく読んでいてお互い話も弾んだ。   これで外見が良ければなぁ、と陰で法子は大いに残念がるくらいで…しかし良き友人ができた事に変わりは無い。   またヘイエとも先の一戦から初めは怖がっていたものの、同じ女性という事もあり徐々に打ち解けてゆく。   その自己中心的過ぎるナルシスティックな物言いに多少辟易しつつも、その現代女性にはない性根の強さに魅せられて慕うようになるのだった。   むしろ三人の仲の良さに溶け込めず、一人夜空を見上げる藤原信長の姿が哀れを誘った…。   彼らとの出会いは過酷な戦争における心情的な支えのみならず、彼女自身の大幅な戦力アップにも繋がる。   偶然にもヘイエの使う『 降神付体 』の術は東洋と西洋の違いはあれ、法子の使う『 偶像重身 』と同質の術。   目取真は魔術も何も知らない一般人であったが、ヘイエをサーヴァントとして召喚した後は彼女に師事し降神付体を学び、   マンガのキャラクターの能力を再現するという独自の魔術を開花させた。つまり、   それぞれ中国民間伝承や物語、憧れの武将、マンガのキャラ…となりきる対象は異なるが、ヘイエと法子と目取真は三人とも同じタイプの術の使い手という事になる。    二人から学び、時には教える事で、法子の魔術も飛躍的に急成長…パワーアップの切欠となるのである。   最初に法子が敗北したマスターにリベンジしたり、強敵を作戦を練って打倒したり、とても適わない相手を前に必死に逃げたり…。   そんな事を何度か続ける内に、仲間とのコンビネーションも上がり、経験を得て力をつけてゆく四人(藤原信長も入ってるよ!)。   途中、そんな法子たちに新しい仲間が加わる。グレートローニンタイターΩ&八っつぁん(八戸太郎)とスペースブラザーズの面々である。   彼らと知り合ったのは、とあるマスターと尋常の勝負をしている最中。戦いが白熱し、危うく一般人に被害が出そうになったところ――   突然現れた彼らがよくわからない機械で周囲に防壁を張り、負傷者を手当てし、壊れた公共物を修復、タイター自らヘルメットを被り誘導棒片手に交通整理。   挙句、救急車より早いからと空飛ぶ謎の機械(タイムマシン)でケガ人を病院まで運んでゆく始末。   これまで見た事の無い珍妙な彼らの献身的行動を見て、マジメな目取真はいたく感心。結局みんなで戦いの後始末を手伝う事になった。   そんなこんなで友誼を深めたタイターと、連絡用の携帯アドレスを交換。その場はいったん別れたが、再会は早かった。   朝方、敵サーヴァントとの夜通しの戦いで疲労した法子らは、離れた場所にある拠点の安ホテルに帰るのが面倒になり、   ヘイエの『 もう一歩も動けない!! 』というたんなるワガママからタイターを呼びつけ、タクシーがわりに使用しようと連絡(ひどい)   パトロール中、何事かと駆けつけてきて暗澹たる気持ちになったタイターに侘びつつ、タイムマシンに乗って空飛ぶお散歩を満喫する(もちろん姿は隠して)   途中、朝食にしようとジャンケンで負けた八っつぁんと目取真がコンビニに買い出しへ。しかしその事が、思わぬピンチを彼らに招くのだった…。   物語は続く。以後の第三次戦争の彼らの顛末については、タイダーの詳細情報を参照のこと。      と、幸先良く四次聖板戦争のスタートを切った法子。序盤から彼女を含め8人の仲間を得て戦力も充実、申し分のない出だしである。  しかし悲しいかな、人間関係というのは中々思うようにうまくはいかないもの。なんと彼女を中心にして起こる色恋沙汰がチームの不和を招いてしまうのである…。  法子自身は極めて鈍感なタイプであるので気づかなかったが、目取真は前回の戦いで初めて出会ってからずっと、法子に恋心を抱いている。  また今回出会ったサーヴァントの織田信長(っぽいオッサン)も、二十も歳の差がある法子に懐かれ、慕われるうちに女性として意識するようになるのであった。  そのうちに法子はオッサンが信長でないと気づき大きく落胆、そんな彼女を慰めてくれた仲間の藤八水に恋するようになる。  法子はこれまで、幼い頃からの信長に対する強い憧れが邪魔をして恋愛をした事がなかった。あれだけ焦がれた信長への想いは、  二度の失敗を経てさすがに冷めつつあったのである。それは子供だった彼女がようやく大人になり始めた瞬間…そんな時に手を差し伸べてくれた、  優しいイケメンに心奪われないはずがない。恋をしてこなかった反動は凄まじく、乙女心は爆発。キャラが変わったかのように色気づき、  あの手この手で八水を誘惑しはじめるのだった。…が、残念ながら初恋は実らず失恋、八水との仲間関係にまでヒビが入ってしまう。  またその以前から、八水に向ける目取真とオッサンの嫉妬は頂点に達し、彼らもまた仲違いしてケンカをはじめる。  人々を救おう、世界を守る為に悪と戦おうという理想を掲げて集った戦士達は、なんと昼ドラ以下のグダグダな痴情のもつれが災いして空中分解。  タイダーの決死の説得も通じず、遂に彼らはチームを解散しそれぞれが単独で戦争を戦う事になる。  さて一体どうなる事やら…。 -------------------《以下、おまけ情報》----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 【キャラのモデル】  ヒロイン枠を作ろうと思って考えたところ、ロボティクスノーツのヒロインである瀬乃宮あき穂のキャラクターをイメージして作った。  外見のモデルにしたのは貫地谷しほり。あと井上真央(似てないけど) 【もしも、本物の織田信長に出会ったら?】  その前では信長魔術が使えなくなってしまう。しかし、実際に本人に遭遇した事でイメージが強烈に補強され、  結果として能力が超パワーアップするらしい。その鍵は、野球。…野球?? 【法子の正義感と信長の蛮行】  織田信長は彼女が忌むべき、手段を選ばず多くの者を犠牲にする人物ではないのか…?  信長は数多の残虐行為は行っても、民衆には優しかったと言われている。殺し合いが当然の戦国の世に平和をもたらすには、  力と恐怖による政治もやむを得なかった…と本人は解釈している。 【法子のライバル!?】  学校のクラスの友人に、同じ歴史オタの女の子がいる。その子は幕末・新撰組の大ファンであり、  さらに法子が魔術を学んだ劇団の座長とも知己。噂では、新撰組隊士になりきって戦う新撰組魔術なるものを使えるという噂が…? 【降神付体と表演魔術は同じか?】  降神付体とは第三次聖板戦争で出会った、林黒児(リン・ヘイエ)とそのマスター目取真重雄が使用する術である。  片や、降神付体は物語上の人物のイメージを自身の体に憑依させる霊媒の術。元は義和団の前身である義和拳の秘奥義で、道教由来の技。  彼らはこれで自分を孫悟空や猪八戒と信じ込み、暴れまわったという。  片や、表演魔術は演劇という形で芝居中の役柄を演じ、なりきることでその力を再現する術。ギリシャの神々を主役にした宗教演劇、神秘劇が由来。  魔術師マグレガー=メイザースが設立した魔術結社、『黄金の夜明け団』はこの形式の神秘演劇を現代に復活させており、  表演魔術はこちらの流れでパリ演劇界の裏に伝えられたもの(座長が師事したフランスの魔術師は黄金の夜明け団の分派A∴O∴の関係者)  霊媒中国拳法と演劇西洋魔術…とまったく別系統のものに見える両者だが、架空の人物の能力も再現できる…という点で共通している。  ここから両方の術とも性質は同じ―――人間のイメージの鋳型に魔力を注いで形作り、それを衣のように身に纏うことで変身する術、という事にした。  まさしく『サーヴァントの殻を被る』というような感じである。サーヴァントは英霊本人の魂のコピーに加え、大衆がその人物に抱くイメージでも構成されているからだ。  もちろん、本物のサーヴァントから比べればハリボテにも等しい。完全にサーヴァント一人の力を再現するには、あまりに膨大な魔力が必要となるのだから。  だがこの術を極めれば、おそらく様々なサーヴァントに変身して、その攻撃を模倣再現する事も可能となるのだろう。  しかし、目取真や法子がそこに到達するにはまだまだ時間がかかる。未だマンガキャラの再現魔術や戦国武将コスプレ魔術のレベル。  西遊記やイーリアスの登場人物を再現できるんだったら、マンガやラノベのキャラやボカロとかだって再現できるのだ。  ※ちなみに降神付体は実際にある術だけど、表演魔術は国巣が勝手に作ったもので説明もデタラメだから注意! 【降霊術と偶像重身】  降霊術と、法子の使う表演魔術・偶像重身はよく似ている。  両者ともサーヴァント、英霊にその身を変じてその能力を振るうという点において、である。  けれど扱うものが本人の魂とイメージという違いがあるので、中身はイタコと役者くらい別々のものである。  偶像重身と同様の術とされる『 降神付体 』は字面の通り霊媒の術…と義和団では伝えられていたものの、  神話でもない物語上のキャラクターである孫悟空とかに霊魂があるとは思えないので、実際は降霊術ではないとする。  霊体を体内に受け入れる降霊術の方が遥かに高度な技術であり、また危険性も高い。そのかわり偶像重身のようなハリボテ技でなく、  より完全に英霊や神霊の能力を再現、行使する事ができるのである。