《人物》 町中の路上で行われるストリートファイトの賞金で生計を立てる「喧嘩屋」。 全国各地の大会に出場してはファイトマネーを掻っ攫っていく大会荒らしとして知られ、 その苛烈で獰猛な戦いぶりから『鋼鬣の灰獅子』の異名で恐れられている。 江板市西部『霧源区』の出身。 幼少期に両親から育児放棄を受け、それから十年を保護施設で過ごす。 高校入学とともに自立のため安アパートへと移り、製鉄所でのアルバイトを始める。 喧嘩の絶えない問題児ではあったものの、その腕っぷしの強さから 荒事の解決役としては重宝されていたようだ。 闘いの腕を磨く修行の旅の道中、裏路地で不良に絡まれていた倉木未来と出会う。 そこで不良を撃退した結果未来にたいへん懐かれるようになり、 未成年の少女を連れ歩くわけにもいかないため、石枝市への定住を決める。 同時に、喧嘩屋という職業が彼女に与える悪影響も危惧し、 自身の特技と経験を活かした金属加工業を始めようかというところで、 怜治・未来の両者はまたしても聖板戦争の渦中に巻き込まれていくのである……。 《外見》 筋骨隆々の肉体、精悍な顔つき、後ろに撫で付けたアッシュブラウンの髪が特徴。 服装は旅先で見つけた多機能フライトジャケットを愛用。 腰に巻きつけたベルトは護身用の武器を収納するスペースになっており、 今回の戦争では対英霊ナイフ《Lion's Teeth》を6本忍ばせている。 《日常の行動》 現時点では未来の保護者の立場にいるため、朝早くに起きて朝食・弁当を作る、 部屋の掃除や洗濯物など、やっていることは普通の家庭の父親と変わらない。 喧嘩試合はもっぱら夜に行われているので、昼間は商店街等を回って 調理器具や家具等の修理業で生活費を稼いでいる。 最初は町民曰く「ヤクザが来たのかと思った」など、全く商売になっていなかったが、 ボロ鍋が新品同様になって帰ってくるなどの腕の良さは今や広く知れ渡っている。 趣味は近所のジャンク屋巡りとモ○ハン。 家具や調理器具など、まだ使えるものがあれば買い取って修理し、自宅で利用するのが楽しみらしい。 《戦争時の行動》 戦争に直接介入しようとはせず、普段通りの生活を送る。 ただし他の参加者から攻撃を受けた場合は一転、再起不能になるまで執拗に攻め続ける。 共闘などの持ちかけには基本的に応じるが、相手に叛意ありと見るやすぐに協定を解消、攻撃を仕掛ける。 ……のは第三次までの話であるが、今回はそこに未来やベオウルフが絡んでくるためややこしい事態になる。 ベオウルフは昼夜問わず石枝市全域を徘徊しては騒ぎを引き起こし、単独となった未来は頻繁に他参加者から狙われる。 パートナーであるハントレスと共に連日市中を走り回る生活を送っているのが実情で、 他参加者との戦闘よりも胃痛が原因でリタイヤするのではないかというのは薫の弁。 《戦闘スタイル》  高い身体能力と潤沢な魔力を最大限に活かし、能力を強化しながらの格闘戦を得意とする。 魔術に関しては初歩的なものしか使えないが、いずれも実戦的なものが揃っている。  二年間の『修行』で培われた白兵戦闘技術は他人の追随を許さず、 純粋な格闘戦では下級サーヴァントを食いかねないとも言われる。 ただし、錬金術以外の魔術の知識に乏しく、故にマスターの中でも大半を占めると思われる魔術師が苦手。 《余談》  私立探偵・藍澤薫とは同級生であり、戦争後は一時期交際していたことがある。 しかし、本人の度が過ぎる喧嘩っ早さがネックとなり、僅か二週間で破局した。 なお、別れた後も、両者は対等な友人として良好な関係を築いている。  倉木未来からは父親同然に懐かれ、執拗に結婚を迫られてはいるが、 本人は彼女の好意が単純に「自分に対する依存心」であることを知っているため本気で相手をしていない。 しかし身内としては大切に思っており、彼女に危害を加える者が現れれば半殺しでは済まない。  パートナーであるハントレスは第三次段階からの顔見知り。 そのためか意思疎通は割と上手く取れるが、主従関係というよりは腐れ縁に近い。 何かにつけて反抗してくる彼女だが、リンゴを使ってうまくあしらっている。