聖板戦争

魔術動作：Ａ

世界各地の宗教や呪術、民間のおまじないなどに散見される魔術的な効果を秘めた動作の事。また、その動作を発展させた一工程の攻撃魔術を指す。『指を差す』という動作を用いた北欧の『ガンド』などが有名。神道の拍手を打つ、キリスト教の十字を切る、などもよく知られた魔術的動作である。以下、ホイスラートが得意とする魔術動作の一例を挙げる

《魔術動作》

　○ブレス …息を吹きかける、という動作を発展させた遠距離攻撃魔術動作。口から呪いの吐息を吹いて攻撃する。ホイスラートが吹き出すのは吐息などというレベルではなく、砂鉄混じりの圧縮空気弾。中東に古くから伝わる魔術である。

　○弾指　 …指を弾く、という動作を発展させた近・中距離攻撃魔術動作。指を打ち鳴らす（いわゆるフィンガースナップ）事で発生させる魔音の衝撃波で攻撃する。両腕で使用し、二つの魔音を共鳴させる事で更なる威力を引き出す手段もある。これらの魔音はホイスラート自身の肉体には効果を及ぼさない。これを寸勁などの零距離打撃と組み合わせて使う方法もある。元は修験道などで使用される魔除けの行為。グルン○ストも真っ二つの素晴らしき技。

　○刀印剣訣…二本の指を剣に見立てて振り下ろす、という動作を発展させた中距離攻撃魔術動作。これによって発生させた斬撃で相手の身体を切り裂く。また特殊な軌道で空中に梵字や聖印を描き、斬撃の威力を強化する事もできるという。密教の九字護身法などに使われる印契と、中国武術の剣指を融合させた動作。

○拳無花果…人差し指と中指の間に親指を挟んで前に突き出す、という動作を発展させた防御魔術動作。日本では女握りと呼ばれ、海外でも性交渉を暗示するエッチなサインとして眉を顰められる。
しかし古代地中海近辺での女神崇拝からくる魔除け、目を潰すという意味の邪視除け、幸運将来の印などとして使われていた事もあり、拳を中心とした小さく高密度な防御結界を展開させる事ができるのである。ドＮが。

○五体投地…五体すなわち額・両手・両膝の五ヶ所を地面につけて投げ伏す、という動作を発展させた防御魔術動作。チベット仏教などで見られる礼拝の作法であり、この状態で倒れる事で衝撃を仏への功徳に変換し消失させる。

　○立聖勢　…立つ、という動作を発展させた回復魔術動作。ただ立っているだけで傷を高速治癒する。ギリシャ正教の奉神礼などで行われる起立の型であり、神の子の再生と復活を表している動作。これに東洋武術の体内で気を練る立ち方、立禅や站椿功を組み合わせたもの。

　○魔跳舞 …飛び跳ねる、という動作を発展させた移動魔術動作。これによって発生した爆発的脚力を攻撃や防御に生かす。道教の禹歩・反閇、相撲の四股、歌舞伎の六方といった魔術的ステップと中国拳法の震脚などを融合させたもので、タワックルの中核を成す技の一つ。

　○合旋舞 …くるくる回転する、という動作を発展させた攻撃・防御補助魔術動作。発生させた強大な回転力で相手を弾き飛ばす。宇宙との合一を目的とするスーフィー教の回転舞踏に、酔拳の回るような足首の動き『円歩』を融合。気と魔力が複雑に絡み合う渦をもって相手を制する、タワックルの中核を成す技の一つ。