人物設定:  鱗と翼を持ち、灼熱の火炎を吐く「火竜」の眷属。  一人称は「我」。  竜全体の歴史でいえば後期に現れた竜であるが、同族の中でも最大の巨躯と力を誇る。  尊大かつ傲慢な性格で、自分以外の生物は取るに足らぬ者とみなし、良くも悪くも無関心を貫いている。  自身の領分を侵さない限りはほぼ害はないが、それを破る者があればすぐに激昂し襲いかかる。  かつては人の領域を蹂躙し数百年に渡り支配し続けていたが、  ねぐらに足を踏み入れた人間たちへの報復として山のふもとの町を急襲する。  逃げ惑う人々を嘲笑った彼の急所を貫いたのは、大弓より放たれた一本の矢だった。  無力な小物のはずの人間に敗れた――それを最後まで理解せぬまま彼は息絶えた。  今、永い雌伏の時を経て、彼は現世に舞い戻った。  この戦争の場が、かつて自分を屠ったヒトの強さの核心に触れる足がかりになると予感して。 性格:  子竜だった頃と比べ知能も格段に増し、以前より落ち着いた態度をとるようになった。  前述のとおり人間を見下しており、口調も常に上から目線のものになる。  加えてプライドも高く、自分が馬鹿にされたと感じるとすぐに怒り出すなど、  元のわがままな気質が更に悪い方向で増長したようにも思える。  その一方で、数百年も山籠もりしていた癖にやたらと俗世の情報に詳しく、  各国の文化や世界情勢、はたまたコミケで出展される商品のカタログまでも網羅している。  その知識量を自慢するかの如く、事あるごとに自身の薀蓄を語りだすため非常に鬱陶しい。  中には聖板戦争を勝ち抜くうえで重要な情報もあるが、それを探し出すにはある程度の情報リテラシーが求められる。 活動方針:  一度人間に敗れてからというもの、彼は何故自分が滅んだのかを英霊の座で考え続けていた。  今回の戦争で召喚され、その答えを掴むことが一応の願いではある。  もっとも、それほど優先的な願いでもないので、基本はマスターの方針に沿って動く。  普段は面倒を嫌う性質から、魔力量を抑えて小型化し、マスターの宿舎で一人留守番をしている状態。  そのためマスターが戦闘に巻き込まれてから、こちらに合流して戦闘態勢を整えるまでに  多少の時間がかかるという地味な欠点がある。 戦闘スタイル:  圧倒的な火力を擁した、真正面からの力押し。  咆哮で相手の支援を打消し、最高ランクの腕力と耐久で蹂躙し、灼熱の火炎で焼き払う。  全てが他の追随を許さぬ破壊力を持ち、苛烈な攻撃の数々を無傷でやり過ごすのは至難の業だが、  魔力消費量の高さからごく短時間しか戦闘を行うことができないという致命的な弱点をもつ。   性格的に相性の良い相手/悪い相手:  自分の性格が傲慢なので、比較的穏やかな人間とは相性がよい。  例え本心がどうであれ、適当に相槌を打ってさえいれば機嫌を損ねることもないからだ。  逆に相手が強気であったり、人を食った態度であったりした場合は、  必要以上に彼を刺激する可能性が高いので危険。 マスターについて:  昨今の人間にしては珍しく、確固たる意志と目的を持った者として一目置いている。  できる限り犠牲を出すまいとするギルバートのやり方には「甘い」と辛らつな評価を下しているが、  彼なりの正義の貫き方として尊重し、可能であればそれを手助けするも吝かではないと考えている。