赤鱗の邪悪:赤い竜
局部を露出する過激な衣装を纏う、妖艶な雰囲気をした赤髪赤眼の美女。
マスターも無く、目的さえ無く彷徨いているように見えるが、その陰で多くの血と死を巻き起こしている。
略歴
アレクサンドル・ガミドフによって召喚された弓兵のクラスのサーヴァント。
召喚の直後にマスターを殺し、高い単独行動スキルによってその身を維持しながらアテもなく彷徨している。
その正体は黙示録に記される赤い竜、あるいは彼から権威を受けた獣、それを従える大淫婦――それらの存在の根本に存在する、邪悪に歪んだローマ帝国という怪物。
キリスト教によって歪められた当時のローマ皇帝や帝国そのものが、一つの怪物(サタン)として融合したもの。
彼女は実際の皇帝そのものではなく、皇帝の英霊は別に存在する。言うなればヴラド・ツェペシュから吸血鬼ドラキュラを分離させたような存在。
人物
自分のことを邪悪だと思っていない邪悪。そして外見通りの痴女。
人を殺すのも苦しめるのも別に好きではないが、自分のために人を殺すことや苦しめることは嫌いじゃない。
気持ち良いこと(婉曲表現)が大好きで、自己の快楽の末にどれだけの他者が破滅しようと知ったことじゃないと考えている。
基本的に狂人で、破滅主義者。およそありとあらゆる事象に対して「だから殺さなきゃ、滅ぼさなきゃ」みたいな結論に至る。
彼女自身は滅ぼさなければならないことを悲しいことであると考えているが、だからといって躊躇うわけでもなく、説得も通じないのでもうバーサーカーみたいなもん。
自分を悪とする相手が心底嫌い。悪魔扱いなんてもってのほかで、マスターはそれが原因で殺された。
「お前が余の臣下?……って、何よこれ、生贄? 余を悪魔か何かだとでも思ってるの?
……ああ、きっとあの忌々しい教えを信じているのね。だったら殺さないと」
「あら、怯えなくても大丈夫よお嬢ちゃん。余は別にお前の命をもらおうなんて思ってないわ。
しかし、お前も可哀想ね。こんな怖い思いをして……でも、もう大丈夫。
――――――だって、死ねば何も怖くなんてないもの。
……あら、もう聞こえないのね」
ちなみに本人は自分のことを邪悪じゃないと考えている。
確かに皇帝たちは権力に狂い、あるいは愛に狂い、暴君として君臨した。しかしだからといって人類の敵というほどの存在ではない。
だが、元が人類の敵というほどでなくても邪悪は邪悪。
後世に歪められたこともあって邪悪さには拍車がかかっており、人間を殺すことを罪だとさえ考えていない。
「余以外の全ての人は余のモノなのよ? 無駄づかいするのはどうかと思うけど、面白かったら使っても構わないじゃない。
それにあの子は怯えていたのだもの。殺してあげれば怯えなくて済むんだし、良いことだわ」
能力
尋常ではない魔術の腕前を持つが、基本的に格闘戦は苦手というか嫌い。というか自分で戦うのが嫌い。
通常は使い魔を召喚・使役したり、籠絡した人間を手駒にして戦わせるのを好む。
必要と感じれば敵の家族や友人なんかも遠慮無く手駒や人質にするし、あるいは目の前で大切なモノを破壊することで心を折ることを狙ったりもする。
一応、自分自身で戦わなければいけない時は戦いを避けることはせず、宝具2による蹂躙を狙う。
とは言え彼女にはマスターがいないため魔力供給が無く、魂食いなどで蓄えた魔力が尽きそうであれば逃げの一手を選ぶ。
行動指針
序盤は基本的に表に出ることを避け、夜にこっそりと活動する。
例えばそのへんの一般家庭に乗り込み、住人の魔力を奪って殺したりとか。
じゃなきゃその辺の偉そうな人を自身の虜にして支配したりとか。
そうして溜め込んだ魔力を用いて地下に自己の宮殿を築いたら、本格的に活動を開始する。
お気に入りの人間をさらって来て傅かせたりとか、地脈から吸い上げた魔力で儀式を行ったりとか。多分このへんまでくれば他の組にバレてる。
でもこの段階までは極力他のサーヴァントを相手することは避ける。流石に宮殿に乗り込まれたりでもすれば別だが。
その後十分に魔力がたまったら、宝具1の最大展開によって社会そのものを混沌の渦に巻き込んでいき、混乱に乗じて自身の勢力を拡大。一気に他組に襲いかかるつもり。