「ヴィイイイイイイ(サーボモーター音)」


■“命満ちたる”レギオモンタヌス

―――自然は無駄なことを何一つしない―――

(中略)

―――粗野な頭の持ち主は自然の不思議、即ち鯨や像や駱駝に驚嘆する。
これらは、私も認めるが、自然の手になる巨像であり大作である。
しかし小さな機関にこそ、より珍しい数学が潜んでいるのであり、小さな市民たちの文明こそ、
その創造者の知恵をより純粋に証明しているのである。
人はレギオモンタヌスの製作した鷲よりも、その蠅の方をさらに賞賛しないだろうか。

―――トマス・ブラウン「医学の宗教」―――


15世紀、自然科学と機械技術の発展は世界に新しい宇宙観をもたらした。
星々の運行、元素の流転、自然に対する新しい知見は生物をも一種の精密な機械として見做す
視点を生んだのである。

皇帝マクシミリアンに仕えた15世紀の機械学者レギオモンタヌスは、生物は一個の精密な機械であり、
人工物によってその活動を完全に再現できると考えたのである。
彼は機械仕掛けで動く様々な動物を製作したが、特にその鷲は有名で、
彼はこれを実際に皇帝の前で飛ばして見せたという。
また同じく鉄の蠅を作ったが、この微細な生物はぶんぶん羽音を立てて飛び回ると、
再び彼の手の中に戻ってきたという。



性格
サーヴァントとして召喚された彼は常に仮面で素顔を覆い、言葉を発することもなく、
黙々と仕事をこなすだけである。
生命を機械の運動と見做す彼にとっては、自身の心もまた機械的な作用の集合に
過ぎないのかもしれない。

方針(聖板戦争での立ち回り方)
基本的にはまずは工房にこもり、ひたすら機械生物の生産に励む。
基本的には「人形」の製作を行いつつ、並行してその他の動物を製作していくが、
そのスケジュールの内訳はその時点での戦況や自陣の充実具合などによって調整を入れる。
「人形」が完成すれば、その「人形」もまたまったく同じように「人形」とその他の動物製作を
並行して開始する。
時間が経過すればするほど、自軍の成長が等比級数的に加速していく仕組みである。

戦闘スタイル(強み・弱点含む)
自分自身には戦闘力らしい戦闘力は無いので、当然ながら製作した機械生物を
戦わせることになるのだが、その場合大型で目立つ猛獣の類をけしかけておきつつ、
その裏で「蠅」のような小さな生き物による気づかれ難い攻撃を密かに仕掛けることによって
着実な死を与えるというスタイルを取ることが多い。
どちらかというとアサシン的な考え方である。

そんな中で、自己増殖するナノマシン生物を開放する「壁蝨(ダニ)」は制御が困難な代わりに
相手も防衛がほとんど不可能な強力な戦術兵器である。

工房での製作が進行すると「人形」が増えていくが、これは即ち
「レギオモンタヌス」本人の人数が増えるに等しい。
「人形」と最初の「本人」の間には能力上もルール上も差異が存在しない為、
彼に勝利するにはすべての「人形」を全滅させなければならなくなる。

戦闘時相性の良い相手・悪い相手
直接的な攻撃力があまり高くなく、どちらかというと人海戦術が売りと言ったところはあるので、
一騎当千万夫不当が当たり前の戦士系英雄たち相手の戦いは実はもともとあまり強いとは言えない。
暗殺スタイルになるのもむべなるかなである。
但し、「人形」が一人でも残っているとそこから何度でも勢力を盛り返すことが可能なので、
しぶとさはある。

性格的に相性の良い相手・悪い相手
こちらから選り好みをするということは無い。

パートナーについてどう思っているか
こちらから選り好みをするということは無い。

台詞の例
「……」

「ジイイイイッ …ガコッ  ジイイイイイイ」」