※サーヴァントの真名が書いてあるので注意 『 時の涯てまで、あなたについていくわ。ねぇ、タイ…。』   詳細設定 企画エントリーシート+ ・人物   西部開拓時代の始まった1860年アメリカ、オハイオ州の片田舎で英国系クエーカー教徒の両親の元に生まれる。 幼い頃に父親が病没。貧困にあえぐ家庭に育ち、学校にさえまともに通えぬ幼少期を過ごす。   家計を助けるために8歳の頃から野山に分け入り、銃で野鳥を撃ち落してはその肉を売る、という狩猟生活を続けていた。   またその過程で身に着けた類稀なる射撃の腕を生かし、少女の内から様々な射撃大会に参加。天才シューターとして地元の有名人となる。   16歳の時、シンシナティで行われた射撃競技大会に出場。各地を巡回し、賞金をかけて挑戦者を募るガンマンのフランク=バトラーと射撃勝負をした彼女は、   なんと勝ってしまう。しかも少女に敗れたバトラーは彼女に一目惚れし、熱烈に求愛。翌年、二人は結婚するのであった。 夫婦で射撃ショーを始めて生計を立てていたところ、そんな彼女のスター性に目をつけた名ガンマンスター・バッファロー=ビルが、自らの経営する一座  『 ワイルド・ウェスト・ショー 』の一員として夫と共に彼女を迎え入れる。ライバルである女性ガンマン・リリアン=スミスと共に好評を拍し、一躍人気者となった。   ヨーロッパ巡業でも各国の王族相手に射撃ショーを見せ、特にロウソクや煙草の火を銃撃で吹き消すパフォーマンスは、観衆の度肝を抜いたという。   その後は慈善活動などにも勤しみ、アメリカ社会における女性地位向上のシンボルとして扱われた。晩年に交通事故に会い、その時の怪我が元で1926年66歳で死去。   62歳の折にノースカロライナでの射撃大会に出場し、老いてなお衰えぬ射撃の腕前を披露したという。   性格は勝気で男勝りだが、根は純朴な田舎の娘。思い込んだら一途。   …と、ここまでが史実上の彼女の人物像。しかしサーヴァントとしての彼女のキャラクターはまったく正反対であり、   包容力に溢れた、心優しく明るい女性である。この違いは、後に彼女を演じた幾人もの女優たちのイメージが影響している…だけではない。   詳しい事情は下記の裏設定を参照。 ・方針(聖板戦争での立ち回り方) 時空の彼方から突如マスターであるタイダーと一緒に現れ、目取真重雄らのピンチを救う。その後は共にチームに属し、彼らと聖板戦争を戦い抜く。   彼女の方針はマスターであるタイダーの方針であり、そのタイダーの方針はチームの方針。自主性がない訳ではなく、タイダーに向ける信頼と愛情ゆえの選択である。   …という訳でチームの方針である仲間・藤八水を魔術組織の追っ手から守る事がメイン行動となる。余裕があれば善意のマスター達に協力し、蛮行を働くマスター&サーヴァントに戦いを挑む。   マスター共々気が優しいので困っている者を放っておけず、度々面倒ごとに首をつっこんでしまう。   戦争後半、仲違いで分裂してしまったチームを元に戻す為にマスターと奔走。そして捕らわれた仲間たちを救出する為に、敵の本拠に潜入する。   救出には成功したのだが、仲間を逃がす時の撤退戦でマスターを失う。その最後を見とどけた後、後を追うように彼女も消えた――――。 ・戦闘スタイル(強み・弱点含む) 遠距離攻撃を専門とする完全なアーチャースタイルであるので、接近戦闘能力はほぼ無いと言ってよい。   前衛で剣を振るい戦うマスターの背後から、超精密な援護射撃を行うのが基本の戦い方となる。   二人のコンビネーションは絶妙であり、それぞれが個人で戦った時よりも何倍もの戦闘力を発揮する事が可能となる。   裏を返せば、一人ではたいした戦闘力もない弱小サーヴァントの類。 ・戦闘時相性の悪い相手・良い相手   射撃戦で仕留めきれず、相手の接近を許せば負けなので、高い敏捷性を持ち回避や高速移動のスキルを持つ者を苦手とする。   また強靭な生命力と装甲、魔術障壁のような防御手段で銃弾の雨をものともせず向かってくるような敵も苦手である。   逆に近接戦に特化していて長射程武器を持たず、動きが鈍重な者などは良い的。防御の隙間を精密射撃で縫い、一方的に叩く事ができる。 ・性格的に相性の悪い相手・よい相手   他者をいたわる事ができる慈悲深い性格であるが、少々天然ボケ。それも愛嬌の内と受け取られ、基本他人に嫌われるような性格ではない。   よって多くの者と打ち解け、仲良くする事ができる。しかし他人を害する事をなんとも思わぬような残忍非道な輩とは、総じて相性が良くない。   良くないどころか、普段の穏やかさを忘れて怒りを見せる事もしばしばである。悪人ではないが、戦闘を楽しむようなバトル野郎にも眉を顰める。   それから変態も嫌いなので容赦はしない。エロ方面のネタもその前では厳禁である。 ・マスターとの関係   マスターである仮面の戦士タイダーを、かつての自分の主だったタイターと同一人物だと受け取り、変わらぬ献身ぶりを示す。   彼…タイターを主として以後ずっと父と娘、あるいは兄妹のような関係であったが、戦いの中で悩み苦しむ彼を慰める内に、いつしか異性として愛するようになっていた。   元々サーヴァント・アダムスキーに仕える低級な使い魔であった彼女は、生まれてからそれほど時間も経っておらず、さして複雑な思考ももたないロボットのような存在であった。   しかし主の精神的な支えになりたい…と強く願うがあまり強烈な自我が芽生え、急激に進化・成長して高い人間性を獲得。   これは数々の平行世界を巡り経験を得た事による、霊的なレベルアップとも受け取れる。更に今回は特殊な処置により強化され、サーヴァントにまで昇格した。   そんな訳で今回も、マスターの側に終始寄り添って尽くすのである   …しかし、そんなマスター・タイダーに微かな違和感を感じている。この人は、本当にあのタイターなのかしら…?   ・チームの仲間たちとの関係  ★目取真重雄 ⇒ 変態許すまじ。…と言いたいところだが、チームのリーダーである彼を、しっかりサポートしてくれている。時々射撃の的にする。  ★小田吉法子 ⇒ 前回からの仲間。彼女がサーヴァントではなく、タイターの使い魔であった頃からの友達。よく二人で楽しくおしゃべりしている姿が見られる。          法子は彼女が死亡したと思った時は涙にくれたが、また再会できた事を喜び、よりいっそう仲が良くなった。今回は恋愛相談も受けつける。          ただし、彼女の腐女子的な一面だけはちょっと理解できない。  ★藤八水   ⇒ 新しいチーム仲間。理知的で人当たりの良い八水に、全幅の信頼を置いている。しかし法子が彼に抱く思いと、目取真が法子に抱く思いの両方を知り、          どうすればうまく収まるかと頭を悩ませる。  ★タイダー  ⇒ マスター。上記参照。  ★ディオゲネス ⇒ 変態許すまじ。…と言いたいところだが、なんとか仲間として我慢して接し、エサをあげたり散歩をしてあげたりと大事にはしている。           おかげでディオゲネスもそれなりに懐いているようだ…でもたまにおしっこなどを引っ掛けられて我慢できず、発砲する事もしばしば。  ★徳川家重  ⇒ かわいい妹分…というより娘。初めて会った時から母性本能を刺激され、ほっぺスリスリ。尋常ではないくらいの可愛がりぶりを披露し、家重も甘えまくる。          イタズラされて怒ったチームメンバーが家重を追いかけると、決まってアニーの後ろに隠れてやり過ごす。家重をいじめる奴には容赦なく発砲。 ★織田教長  ⇒ 時折、教長はマスターとの諍いで傷ついた心を慰めて貰おうと語りかけるが、ついつい甘えが過ぎて抱きつこうとしたりするので彼女にビンタされる。          そんなしょうもないおっさんではあるが、アニーは毎度見放さずにしっかり話を聞いてくれる。  ☆ジョージ=アダムスキー ⇒ 使い魔として使えた最初の主。第二次聖板戦争でのタイターのサーヴァント。父親のような存在だった。  ☆ジョン=タイター(グレートローニンタイターΩ) ⇒ 使い魔として使えた二番目の主。最愛の男性。タイダーと同一人物??  ☆藤原信長        ⇒ 三次戦争でのチーム仲間。既に戦死。さんざんブスブス言われて腹が立っていた。平安時代とは美醜の感覚が違うかららしい。  ☆林黒児(リン・ヘイエ) ⇒ 三次戦争でのチーム仲間。既に戦死。わがままで暴走しがちな黒児の、諌め役に回る事が多かった。正反対の性格だが、わりとうまくやっていた。  ☆八っつぁん(八戸太郎) ⇒ 三次戦争でのチーム仲間。既に戦死。珍妙な言動の中に隠された深い人類愛を見抜き、彼を非常に尊敬していた。  ☆スペースブラザーズ   ⇒ 生まれた時から一緒にいる四人の兄弟たち。その絆は強かったが、うち二人が三次戦争で死亡。強いショックを受ける。 ・クロスオーバー的関係   特に無し。    ※彼女は多くの場合タイターの背後にいて積極的に前には出なかったので、    よほど記憶力のある人物ならともかく、第三次聖板戦争に出た者の多くは彼女を知らないと思われる。 ・聖板にかける願望   特に無し。愛する人とずっと一緒に旅を続けていられるように…というささやかな願いはある。   ・セリフ 『 アニーよ銃を取れ――――そして、撃て! ってね。ウフフ 』  『 銃を取ったらアニーにおまかせ。 女らしさは明日にしよう、今日は時空の女戦士!』  『 ショーほど素敵な商売はないわ 演じるのは架空の物語でも 自分がそれを演じられれば    みんなを幸せにできるのよ 』 ※宝具使用時に口ずさむ歌。  『 キャーーーーーーー!!! 目取真のHENTAI!! 』  『 ――――――タイダー、あなたは一体だあれ? もしかして…。』 ・イラスト・小説などの二次創作使用の可否   かまいません。 ・その他自由スペース   -------------------《以下、おまけ設定》----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 《アニーの裏設定》  スキル・擬似サーヴァントの項で説明した通り、厳密に言うと彼女はサーヴァントのアニー=オークレイではない。  未来人ジョン=タイターが第二次聖板戦争でのサーヴァント、アダムスキーから譲り受けた使い魔『 金星人オーソン 』がその正体である。  正確には彼女の身体を核として、それにアニー=オークレイのイメージを被せたサーヴァントの亜種という事になる。  時空の狭間に巨大な基地を建設し、各平行世界に干渉してその平和を守る、ある人物の科学技術によって造りだされた。  目取真重雄、小田吉法子、そして第三次聖板戦争で彼らの魔術の師であったサーヴァントの林黒児…  彼らが使用する表演魔術、あるいは降神付体といった能力を研究し、解析する事で使用可能となった技術を用いて作成されている。  まず時空想念収束装置を用いて特定の人物――――史上で英雄とされた者に対する大衆のイメージ、その信仰の念をもって器とし、  それに魔力を注ぎ込んで作成した外殻を、あたかも鎧の様に身に纏うことでその英雄に『 変身 』できるようになるという仕組みである。  これは文字通り『 サーヴァントを着る 』ようなものであり、この技術を使う事であたかもパワードスーツをまとうように人間を英雄化させる事ができるのだ。  …もっともあくまで外殻だけの鎧に過ぎないので、本物のサーヴァントとと比べればかなり弱体化し似非サーヴァントというところ。  それでも装置を量産する事で、より多くの人間を手軽に似非サーヴァントにできる…という利点があるのである。  このアニー=オークレイもまた、金星人オーソンが想念収束装置でアニーのイメージを身にまとい変身したものなのは同じなのだが、  オーソンは元々人間ではなく、サーヴァントの一部分として生み出された使い魔。つまり彼女もまた、人間のイメージで形作られた同様の魔術的存在なのである。  そんな訳で近しい存在であるアニーの外殻と核のオーソンの部分が融合してしまい、似非サーヴァントではなく本物のサーヴァントに極めて近い擬似サーヴァントが誕生してしまった。    元が金星人なので地球の事にうとく、浮世離れしていて天然ボケな言動が目立つ。  史実でのアニーも田舎育ちで街での事情にうとかったらしいので、その意味では共通している。  この両者のキャラクターが複雑に融合しあい、サーヴァント・アニー=オークレイの人格となっているのだ。  第三次聖板戦争で一度は死んだはずの金星人オーソン。しかしその遺体はとある人物によって秘密裏に回収され、  擬似サーヴァントとして新たな生を与えられる。時空戦士タイダーをサポートするパートナーとして、  第四次聖板戦争の行われる世界へと送り込まれるのである。 《余談》  以前、自分の子供の頃のヒーローは? と製作者・国巣の両親に尋ねたところ、  父親は『 8マン、鉄人28号 』そして母親が答えたのが『 アニー 』…であった。子供の頃にTVの西部劇で見たらしい。  それを思い出し、タイダーの相方でもある…という事だしこれを作りました。 ん? 時空戦士の相方はダイアナじゃないかって? ダイアナは女神なので人間の方がいいなーと思いましてな。  あと今年は30周年だしVシネも出るしな。