・人物 快活で男勝りな性格の女狩人。 森で熊に育てられた野生児ではあるが、それを感じさせないほどに明るく社交的。 活発ではあるが決してがさつではなく、ちょっとした仕草の端々に女性らしさが感じられる。 りんごが大好物で、普段から背中のバッグに一個忍ばせている。 そのりんご好きは相当なもので、道端でりんごを見かけたら思わず気を取られ、 りんごを餌に頼みごとをされると断りきれず、 「りんご」の単語を聞いただけで飛んでくるほど。 この性質は自分も気にしており、過去にもりんごが原因で手痛い失敗をしているために何とか克服しようとしているのだが、 最終的にはりんごに負けてしまう模様。 競争や勝負事には興味を示さずにはいられない、根っからの好戦派。 参加したからには妥協を許さず勝ちを得ようとする負けず嫌いな性格だが、 不正や八百長は心から嫌い、何事も全力の真剣勝負を好むストイックな一面も。 ・外見 月白色の髪に吊り気味の大きな碧眼が特徴。 本来は金髪に赤い瞳だったのだが、擬似サーヴァントとして召喚された影響で今の容姿に。 スポーティで活発な美少女であり、街中でもしばしば声をかけられるが、 本人は大して意に介していない。 服装はTシャツやジーンズ等のラフなものを愛用。スカートなど女性らしい服装は着慣れておらず苦手気味。 ・日常の行動 マスターである灰原怜治と一緒にモ○ハンをやることもあるが、 そこはやはり野生児、基本的にはビオトープや森林地帯まで出かけたり、 街中をフリーランニングで駆け回っている。 森林地帯で猪を見つけたため、次見かけたら桜鍋だと意気込んでいたが、 一部地域以外狩猟禁止であることを知って激しく落胆した模様。 ・戦争時の行動 マスターの指示もあり、序盤は偵察を中心に街中を徘徊する。 敵との遭遇時には手槍を主体にして敵サーヴァントを牽制、相手の力量や特性を見極めた上で、敏捷性を活かして離脱する。 これを繰り返すことで情報を収集し、そこから大まかな「狩り」の計画を立てた上で本格的な参加者討伐に打って出る。 ハントレス自身は聖杯戦争を「命を懸けた狩り」「誉れ高き英霊との競い」と捉えており、 闘いに対しては積極的に挑むつもりでいる。 ……というのが当初の計画であったのだが、怜治が倉木未来やそのサーヴァントであるチャンピオンの手綱を握りきれずに奔走し、 彼女もそれに付き合わされる羽目になる。 これでは埒が明かないため、怜治からはチャンピオンの代わりに未来の監視兼護衛を命じられ、 怜治が単独で敵地視察に赴くという自殺すれすれの戦術に切り替えざるを得なくなった。 ハントレスとしても子供のお守りに使われるのは不本意であったのだが、りんごがもらえるのであれば 快く引き受けざるを得ない。 ・戦闘スタイル 高い近接戦闘適正を持ち、セイバーやランサーに対しても引けを取らない。 しかし彼女の真髄は宝具・スキルを併用した撹乱・ゲリラ戦で発揮される。 あらかじめ戦場に罠を仕掛け待ち伏せする、逃げる獲物を追跡し狙い通りのポイントに誘導する等、 有利な状態で戦端を開くという上で彼女に勝る者はいない。 そこから高い敏捷で翻弄、相手の手の届かぬ位置から高速かつ精密な射撃でじりじりと追い詰める戦法が有効。 単純に能力値が高い相手でも立ち回り次第で互角に渡り合うことは可能であるが、 耐久面では脆弱であるため、「いかに攻撃を避けるか」に神経を尖らせる必要がある。 反面、魔術耐性が低く、地震も魔術の知識が殆どないため、 強力な魔術を使う相手には分が悪い。 幻術の類にも弱いので、状況に応じた適切なサポートが必要になる。 ・パートナーについて 第三次からの顔見知り。 主従関係というよりは腐れ縁といった感じで怜治からは鬱陶しがられているが、 礼儀や格式を押し付けてくるわけではないので、彼女にとっては絡みやすい相手のようだ。 別に忠誠を誓っているわけではないため、何かにつけて反抗することもあるが、 大抵の場合はりんごに釣られて渋々引き受けることになる。 ・弓月瑠奈 擬似サーヴァントであることからも分かるように、彼女は聖杯の力を用いて召喚されたわけではない。 異なる時間軸から流れ着いた、本来存在するはずのないサーヴァントである。 第一次聖板戦争で召喚された英霊・アタランテは紆余曲折を経て敗北し、不完全な受肉を果たした。 この時、受肉の際一部の記憶が欠落してしまい、前回の戦争においてどのように敗退したのか、 前マスターがどのような人物であったかといった情報を持たないまま二年を過ごすことになる。 留学生「弓月瑠奈」として天射市で暮らしていた彼女は、そこで行われた第三次聖板戦争に巻き込まれる。 その最中、瑠奈はかつて味わったはずの、しかし身に覚えのない高揚感を抱くようになる。 得体のしれない感覚に戸惑っていた彼女のもとに、一組の参加者が現れる。 藍澤薫と名乗ったその参加者はかつて英霊であった瑠奈の顛末と、 自分であれば失った記憶を呼び覚まし、英霊として戦いに復帰させられるかもしれない、と告げる。 そして、記憶や力と引き換えに、街を守るために自分たちに協力してほしいと願い出てきたのだった。 長い間住んでいた天射市や、そこに住む人々に愛着を感じつつあった彼女は、 彼らを助けられるならと半信半疑でこの申し出を承諾、無事に記憶を取り戻し、以後は薫の協力者として行動する。 (この時薫は、自身が交戦したアタランテに関する記憶を、当該英雄の生まれ変わりである弓月瑠奈に投影することで、 一時的に英霊時代の感覚を取り戻させようとした。 しかしこの試みは薫の意図した以上に成功し、瑠奈は英霊・アタランテとして完全復活を遂げることとなる。 この出来事については、後に薫自身に内包された英霊の座に保管された英霊の魂そのものが、 受肉した瑠奈の肉体に宿ったためであるということが明らかになっている。 一度生まれ変わった状態から英霊の情報を再投影したためか、生前の彼女を縛っていたあらゆる呪縛・誓約から解き放たれており、 生前悩まされていた獣化に関しても制限なく使用することができるようになった) しかし、第三次戦争の終盤、熾烈を極めた英霊同士の戦いは天射市を完全壊滅へと追い込んだのみならず、 膨大な英雄因子や魔力が一か所に集中しすぎたために『英霊の座』と現世の境界が一時的に消滅、 突如生じた次元の裂け目に巻き込まれてしまう。 常人が英霊の座に滞在することはできず、すぐさま元の世界に送り返されるのが常であるが、 折しも第四次戦争が開催されようとしていた別世界と混線。 その結果、弓月瑠奈は元いた天射市ではなく、別の時間軸の石枝市へと転移。 「石枝時空における英霊アタランテ」としてではなく、「天射時空における擬似英霊弓月瑠奈」として、この戦いに足を踏み入れることになったのである。